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2014.09.30
星座占い(前)


 猛暑も収まり、漸く秋の気配を感じることが出来る時期になりましたね。
 さて、今回は星座占いについて書いてみようと思います。本当は、乙女座について神話を絡めて書こうと思っていましたが、乙女座は星座占いだと8月23日くらいから9月22日くらいまでが該当します。しかし、乙女座自体は春の星座のようです。そこで、なぜ立秋後の秋に乙女座が該当するのかを調べたところ、占星術の概念が関係していたようです。占星術は普段、様々な雑誌や朝のニュース番組などでも流されて親しまれています。ただ、どのようなルールに基づき占われているかは知らない方も多いのではないでしょうか。
 今回と次回に分けて、私達が普段星座(星)占いと呼んで親しんでいる西洋占星術について簡単な概要を調べつつまとめてみようと思います。前半の今回は、占星術について西洋占星術をメインに紹介してみます。

 まず、占星術についてですが、占星学とも呼ばれ、太陽系内の太陽・月・惑星・小惑星などの天体の位置や動きと人間・社会のあり方を経験的に結びつけて占う技術を指します。発祥は古代バビロニアとされ、ギリシア・インド・アラブ・ヨーロッパで発展した西洋占星術・インド占星術と、中国など東アジアで発展した東洋占星術に別けられます。西洋占星術と東洋占星術の違いは、まず西洋占術の多くは、「火」「地」「風「水」の四要素がベースになっており、主に錬金術や物理学的概念を用いられています。これに対し、東洋占術のほとんどは「陰」と「陽」の二極と「木」「土」「火」「金」「水」という陰陽五行説をベースとして、自然科学的な概念を用いられています。
 占う方法にも違いがあります。西洋占星術はホロスコープ法といい、「その瞬間」に天体がどの位置にあったのかを計算し、天体と星座の位置関係から、その天体がその人や物にどういった影響を与えているかというものを占います。東洋占星術は星の動き読むわけでは無く、人体星図という独特の命式を生年月日から算出する占い方です。ベースや概念、占い方が異なっていたら、占星術という同じ括りの占いでも当然中身は異なってきますね。

 

 今回のテーマである西洋占星術についてですが、先述の様に西洋占星術は天体と星座の位置関係が占いに大きく関係します。占う対象に影響を及ぼすとされる諸天体が、その対象が生まれた日などの年月日と時刻にどの位置にあるかを描き出して、それを解釈する形で占います。この時に使用するのがホロスコープ(占星術における各個人を占うための天体の配置図)です。ホロスコープは惑星、黄道十二宮、十二室、角度の4つの要素で構成されます。
 西洋占星術にも色々な種類がありますが、私達がよく目にする12星座を基にした星座占いはサン・サイン占星術というものです。サン・サインとは太陽星座のことで、個人の出生時に太陽が位置したサインを指し、その人の生涯の方向性や意志などを表示するとされているものです。サインはホロスコープを用いる占星術において、獣帯(天球上の黄道を中心とした、惑星が運行する帯状の領域)を黄経で12等分したそれぞれの領域のことで、12のサインを合わせて十二宮や黄道十二宮と呼びます。これは星座そのものではなく等分した黄道上の領域のことをいい、メソポタミアで星占を取り仕切っていた神官によって設定されたとされています。

 今回のコラムでは占星術の概要について書いてみました。後編では、西洋占星術についてもう少し掘り下げて調べてみたいと思います。よろしければ10月前半に更新予定の後編もお付き合い下さいね。

(コラム*カワセミ)

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