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2014.05.02
こどもの日


 今年もゴールデンウィークがやって来ました。2014年のゴールデンウィークは飛び石連休となって、お休みが暦通りの場合はまとまった休みは取りにくかったりしますね。昨年5月のコラムでは昭和の日とみどりの日について書きました。今回は、5月5日のこどもの日(端午の節句)について書いてみたいと思います。

 

 こどもの日は1948年に定められた国民の祝日法によって「こどもの人格を重んじこどもの幸福をはかるとともに母に感謝する日」として定められました。古くから、5月5日は「端午の節句」といって男の子の健全な成長を祝う日として定められていましたが、1948年に「こどもの日」となり、男女関係なくこどもの成長を祝う祝日として広く親しまれるようになりました。当初は「こどもの日」を桃の節句3月3日や、新年度となる4月1日という案も出ていましたが、3月3日だと北海道などではまだ寒さが厳しく、4月1日はエイプリルフールと重なりあまり印象が良くないと言う理由で却下されたようです。
 ちなみに、以前は漢字で「子供の日」とされていましたが、今は平仮名の「こども」が使われています。元々子供は7歳までは神様の預かりものとされており、「子供」の「供」は神仏への「お供え物」などの「そなえ」「供する」という意味で使用されていました。現在平仮名に改められているのは、小さなこどもでも読めるようにというものと、子供も「供」という字が「大人の手下」という印象があるという意見を受けたことにより、平仮名を使用するようになったそうです。

 こどもの日は「端午の節句」とも呼ばれますが、この節句は中国が起源となっています。旧暦では十二支の午の月は5月にあたり、この午の月の最初の午の日を節句として祝っていました。「端」は物のはし(はじまり)という意味で、元々「端午」は月の始めの午の日のことでした。後に、「午」は「五」に通じることから毎月5日となり、奇数が重なる日は縁起が良いと言われていたこともあり、数字が重なる5月5日を「端午の節句」となったそうです。また、もともと旧暦五月は梅雨の時季と重なり、湿気で伝染病や害虫などに悩まされる時季でした。そこで、奈良時代に薬草の菖蒲を飾って邪気を祓うようになりました。今でもこの時期に菖蒲湯に入る地域もありますね。その後、貴族から武家に勢力の中心が移ると、「菖蒲(しょうぶ)」の音が、武を重んじる「尚武(しょうぶ)」と同じであることから、「端午の節句」は、「尚武(しょうぶ)」の節句として、武家の間で盛んに祝われるようになりました。端午の節句に男の子のイメージが付いているのはこの辺りの名残でしょうか。こどもの日といえば鯉のぼりのイメージがありますが。これは登竜という激流(登竜門)を鯉が登ったという中国の伝説を受けたもので、出世と健やかな成長を願う意味があります。

 

 日本には様々な祝日がありますが、どの祝日にもいろんな意味が込められています。皆さんも祝日の由来を調べてみてはいかがでしょうか。

(コラム*カワセミ)

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