コラム

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2014.02.01
節分


 

 節分が近づいてきていますね。皆さんは節分に豆まきをしたり、恵方巻きを食べたりしますか?今回は節分について書いてみたいと思います。

 まず、節分とはどのようなものなのでしょうか。そもそも、言葉の意味としての節分は、季節を分けるという意味もあります。節分とは本来、季節の分かれ目となる立春・立夏・立秋・立冬の前日のことを指し、1年に4回あるものでした。
 しかし、室町時代頃から、主として立春の前日を指すようになりました。これは、昔の暦で立春は年の始め、節分は大晦日と同じものだったということが関係してきます。この、季節の変わり目でもあり年の節目でもある節分は、“鬼”や邪気が入り込みやすい日と考えられてきました。特定の何かではなく、ここで指す鬼は、「隠(おん)」が転じたものであり目に見えない恐ろしいものを表していたそうです。私達が鬼と聞いて想像するような角の生えた姿の鬼は、平安時代に確立されました。艮(うしとら)の方角が鬼門という悪い方向と考えられたことから来ています。節分に豆を撒くというのはもともと中国の風習で、大晦日に邪気を払う儀式が宮中で行われていました。節分は中国から伝来した行事なので、同じ鬼とはいえ意味合いに違いが生じるのですね。
 豆を撒く理由としては豆(大豆)を魔滅(魔を滅する)という言葉に当てたものであり、豆を撒くことによって邪気払いが出来ると考えていたのです。撒く豆が炒り豆なのは、そのままの豆を撒くと拾い損ねてしまった豆から芽が出て縁起が悪いからだそうです。豆を撒く際には「福は内、鬼は外」という掛け声とともに豆を撒きますが、苗字に鬼の付く方が多いなど地域によって「福は内、鬼は内」など掛け声も変わってくるようですね。やはり、風習には地域差があるようです。私の実家(宮城)では神社から炒り豆をもらうこともありましたが、落花生を撒くことが多く、北海道東北信越地方を中心に落花生を撒く地域も多くあるようです。こちらは落花生だと殻に包まれており見た目も大きいので、拾いやすく拾った後に食べやすいという合理性から来ています。

 

 また、最近ですと節分には恵方巻きを食べる習慣も根付いてきましたね。スーパーやコンビニエンスストアでも「恵方巻きの予約受け付けます」という表記をよく見ます。もともと恵方巻きは関西で行われていた風習で、恵方巻きという名称自体がセブンイレブンが平成10年に商品名として起用したそうですが、起源や発生などは諸説あるそうで、現段階では文献なども見つかっていないため信ぴょう性も定かではないとのこと。
 恵方巻きはその名の通り、恵方(歳徳神の在する方位)を向いて食べる太巻きのことを指します。パンやロールケーキなどを恵方巻きに似せて売っているところもありますね。ちなみに、今年の恵方は東北東やや右だそうです。今はまだ馴染みの薄い行事ではありますが、今後馴染み深いものになっていくのでしょうか。

 さて、節分について書いてみましたがいかがでしたか?一人暮らしだとなかなか豆まきをすることは難しいかもしれませんが、身辺を整えるなんていうことも邪気払いの一種であるようですし、豆まきの代わりに掃除なんかをしてみてもいいかもしれませんね。

 

(コラム*カワセミ)

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