コラム
2014.01.23
バレンタインデー
この時期になってくると、街中どこへ行ってもバレンタインデー用のチョコレートが販売されていますよね。スーパーやコンビニエンスストアでも特設コーナーが設けられています。女性の皆さんは、誰かにチョコレートを渡す予定はありますか?製菓用チョコレートもいろいろなものが用意されているので、手作りを用意するという人もいるかもしれませんね。
バレンタインデーが元々どういった経緯で作られた記念日なのかを知っている人は多いと思います。今回は、バレンタインデーの起源について書いてみようと思います。
バレンタインデーはどのような経緯でできたのでしょうか。
まず、バレンタインデーの歴史は古代ローマまで遡ると言われているそうです。有名な話なので、すでに知っている方も多いかもしれませんが、ウァレンティヌス(バレンタイン)という3世紀頃のキリスト教の聖職者が名前の由来となっています。ローマ帝国皇帝のクラウディウス2世は、故郷に愛する人を残したままの兵士がいると士気が下がるという理由で、ローマでの兵士の婚姻を禁止しました。キリスト教司祭だったウァレンティヌスは秘密に婚姻を望んだ兵士を結婚させたのですが、それが知られて捕らえられ処刑されました。処刑日である2月14日はウァレンティヌスの殉教(自らの信仰のために命を失ったとみなされる死のこと)の日とされています。
もともと、2月14日は女神・ユノの祝日とされていました。ユノはすべての神の女王であり、家庭と結婚の神です。翌日の2月15日は、豊年を祈願する(清めの祭りでもある)ルペルカリア祭の始まる日でした。当時若い男たちと娘たちは別々に生活を送っていて、祭りの前日に娘たちは紙に名前を書いた札を桶の中に入れ、次の日に男たちは桶から札を1枚ひきます。ひいた男と札の名の娘は、祭りの間パートナーとして一緒にいることが定められていました。そして多くのパートナーたちはそのまま恋に落ち、結婚したそうです。ローマ帝国皇帝の規則に背いたウァレンティヌスの処刑はあえて2月14日が選ばれて、ルペルカリア祭に捧げる生贄とされたそうです。このためキリスト教徒にとっても、この日は祭日となり、恋人たちの日となったそうです。
しかし、この説には異論も多いようです。カトリック教会においては1969年までは2月14日を聖ウァレンティヌスの殉教の日としていましたが、1969年の典礼改革で、史実上の実在が明らかでない聖人たちは整理され、現在カトリックの聖人暦に彼の日(St. Valentine’s Day)はなくなってしまったそうです。つまり、ウァレンティヌスが存在していたかどうかは明らかではないのです。聖バレンタインに関する伝説は複数あり、その没年も異なっていて複数の人物のエピソードがまとめられてウァレンティヌスとされていたと見られていたとする説が有力のようです。カトリックの聖人暦からSt. Valentine’s Dayは消えてしまったためカトリック教会では公式には祝日として祝われていませんが、現在も2月14日は恋人たちの愛の誓いの日とされ、世界各地で様々な祝い方をされています。
バレンタインデーは日本人にとっては馴染みのイベントの一つだと思います。今回は起源について触れてみましたが、次は各国のバレンタインデーの過ごし方についても調べてみたいです。バレンタインデーには派生のイベントもありますので、皆さんも興味があれば調べてみてはいかがでしょうか?
2014年1月23日 10:00 AM | カテゴリー: コラム