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2016.12.01
ターコイズ


 12月の誕生石はターコイズです。英語ではターコイズ(turquoise)、和名では「トルコ石」という別名がありますがトルコで産出されるわけではなく、貿易品としてトルコ経由でヨーロッパへと運ばれたためフランス語のピエールターコイズ(pierre turquoise)「トルコ人の石」という意味で、この名称で呼ばれるようになったといわれています。

 

 ターコイズと言えば「ターコイズブルー」という名前にまでなったほど美しい色合いが特徴ですが、もっとも美しいとされる色はロビンエッグ・ブルー(こまどりの卵の青)と呼ばれる色調です。こまどりの卵の色は昔から欧州で高潔さのシンボルとされ、宝石店として有名なティファニーのカンパニー・カラー「ティファニーブルー」もこの色に由来しています。他には、薄い水色から青色、濃い青色、緑がかったもの、青緑色の地色に黒や茶褐色の縞模様や斑点模様が浮かんでいるものなど様々です。この模様部分は宝石としては価値が下がりますが、マトリクスといって網目状や蜘蛛の巣状になっているものは“スパイダーウェブ”と呼ばれ、褐鉄鉱や砂岩の中から産出されることに起因し、このネット模様が美しいものは、特に欧米で高い人気があるようです。ターコイズは不透明な鉱物で、化学的には水酸化銅アルミニウム燐酸塩であり質の良いものは鮮やかな青色ですが、不純物に鉄を含むと緑色に近くなるとのこと。含有される銅や鉄などによって色合いに違いが出るようです。宝石質として最良質のものはイラン産のターコイズで、マトリクスがあまり見られず、色が濃く、他の産地に比べると硬いという特徴があります。
 

 ターコイズは身を飾る宝石や信仰の対象として、人類がもっとも古くから採掘してきた石のひとつです。古代エジプト初期の王墓や、インカ帝国の財宝の中から装飾品に加工されたターコイズが多く発掘されたり、メソポタミア文明の遺跡からは紀元前およそ5000年以上前に作られたターコイズのビーズが発見されています。ターコイズの本場イラン(ペルシア)では、すでに6000年前から、彫刻などを施した装飾品として愛好されてきました。イランの他にアメリカ(アリゾナ州、ネバダ州、コロラド州、ニューメキシコ州)、エジプト、シナイ半島、中国、メキシコ、ブラジル、オーストラリア、アルゼンチン、ロシア、イスラエルなどからも産出されます。
 ターコイズの石言葉は「繁栄・成功の保証・旅の安全・穏やかな心・健やかな体・強運」などなどたくさんあります。パワーストーンとしても魔除けや旅のお守りとして有名で、邪悪なものを寄せ付けないパワーは最強で、危険が迫ると色褪せたり、欠けたりして知らせてくれると伝えられているようです。幸運や繁栄、勇気とやる気、行動力、積極性を与え、決断力と実行力を高め、夢や目標を達成させ成功に導いてくれる力があるそうなので、新しいことに挑戦するのに臆病になっている方にはオススメです。しかし、残念なことに良質なターコイズの産出量はかなり減少しており、現在流通しているターコイズは緑っぽい色をした中国産を中心に、ニセモノや加工品が多く出回るようになったので、購入の際には注意が必要とのことです。

 

 2016年も終わりですね…。みなさま良いお年をm(_ _)m1月の誕生石はガーネットです。乞うご期待!

(コラム*ミーアキャット)


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