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2016.07.01
ルビー


 7月の誕生石はルビーです。今回はルビーについて調べてみました。石言葉は「熱情・情熱・純愛・仁愛・勇気・仁徳」などです。赤い色からの連想でしょうね。

 ルビーは、コランダム(鋼玉)の変種で、ダイヤモンドに次ぐ硬度(コランダムのモース硬度は9)を持つ鮮やかな赤色が印象的な宝石です。ルビーの語源はラテン語で「赤」を意味する「ルベウス」 (rubeus) に由来します。

 コランダムは不純物(金属イオン)の違いで色が変わります。ルビーは、コランダムに不純物としてクロムが1%混入して濃い赤色となったものです。ちなみに、鉄・チタンが混入すると青色のサファイアとなります。つまり、ルビーもサファイアもほとんど性質は変わらないということですね。また、クロムが0.1%しか混ざっていない薄い赤色のものを「ピンクサファイア」と呼ぶそうです。クロムが5%を超えると、エメリーという灰色の工業用研磨剤になり、価値は大幅に落ちます。宝石としては扱われなくなります。

 

 天然ルビーの主な原産地はアジアに偏っていて、さらに宝石にできる美しい石が採れる場所は極めて限定されているそうです。3カラットを超える大きな石は産出量も少ないため特に貴重とされ、ダイヤモンドの研磨法が発見されるまでは全宝石中で最も価値の高い宝石として扱われていました。それ以降も、火炎溶融法による人工合成がされるまではダイヤモンドに次ぐ宝石とされました。ほとんどのルビーは玄武岩や変成岩などの岩石中に存在し、長い年月の間にルビーを含んだ岩石が崩れ、川に流されたものが砂利や泥と一緒に堆積していることが多いようです。
 ミャンマー、スリランカ、タイ王国、カンボジア、タンザニア、マダガスカルなどが原産地です。なかでもミャンマーでは「ピジョン・ブラッド」(ハトの血)と呼ばれる最高級のルビーが得られます。成分中にルチルの針状結晶が混ざることによって反射光が星状に見えるものはスタールビーと呼ばれ、更に珍重されるそうです。ルビーは透明なものから不透明なものまで存在し、当然、透明感が高く、インクルージョン(不純物やキズなど)の少ない物が高価だとされています。これは他の宝石でも同じことがいえますね。

 

 次に、ルビーの歴史についてですが、古代青銅器時代までさかのぼります。古代ギリシアでは「アンスラックス」(古代ギリシア語: ἄνθραξ、「石炭」の意)、ローマでは「カルブンクルス」(ラテン語: carbunculu、「小さな炭火」の意)と呼ばれていました。また、インドでも古くからルビーは認識されていたようで、ヒンズー教の聖典「リグ・ヴェーダ」において、ルビーは老長寿の永劫の木に実る果実を譬えています。
 現在のようにルビーという名前が使用されだしたのは中世からですが、マルボドゥスの「宝石誌」ではダイヤモンドやエメラルド・サファイアなどに比べて記述が少ないそうです。アラビアやペルシアでは、ルビーに病気を治す力があると信じられており、インドでもルビー粉が秘薬として用いられたことがあるようです。やはり、美しい石には不思議な力があると信じられていたのでしょうか。
 また、聖書においてルビーは最も貴重なジェムストーン(宝石の原石)とされてきました。しかし、旧約聖書に登場する「ルビー」は実際にはよく似た色を持つ宝石であるスピネルやガーネットだったようです。
現代のような判断基準がなかったため、そのような勘違いが起こってしまったのでしょうか。
 近代になると、記録も多く残されています。ヨーロッパ史上最大のルビーとされるのは、1777年サンクトペテルブルクを訪れたスウェーデン王グスタフ・アドルフがロシアのエカチェリーナ女帝に贈ったルビーで、大きさは鶏卵ほどで透明度の非常に高いものだったそうです。この石は、ロシア革命以前皇帝の冠に飾られていたが、革命以降の行方はわかっていないとのこと。今、どこにあるのか気になりますよね。

 8月の誕生石はペリドットです。明るい緑色が美しい宝石ですね。乞うご期待。

(コラム*カワセミ)

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