コラム

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2013.04.08



 皆さんは日本の国花をご存知ですか?日本の国花は桜と菊の二種が定められています。国木は制定されていないようですので、いっそ桜を国木に制定してしまえばいいのではないかと思わなくもないですが・・・。
 さて、春といえばやはり桜のイメージが強いです。日本各地には「桜の名所」と呼ばれる場所がいくつも存在します。そう呼ばれている場所が近くになくても、徒歩圏内に桜が見ることができる場所がないという方はあまりいないでしょう。それほど、桜は私たち日本人にとって馴染み深いものとなっています。卒業式、入学式、花見など春を模したイラストなどにも桜は必要不可欠のように思えます。桜をテーマにした春の歌も数え切れないほどありますよね。春先のラジオなどでも桜の歌が流れているのを耳にします。日本で一番身近な植物かもしれない桜ですが、みなさんは桜のことを詳しく知っていますか?今回は、そんな桜について調べてみました。

 

 桜は、バラ科サクラ属サクラ亜属 Prunus subg. Cerasusの総称です。桜の種類は品種改良したものも含めれば600種類以上あるそうなので驚きですよね。桜を大きく分類すると三種類に分けることが出来、自生種(山桜を代表とする桜)、一重の里桜(ソメイヨシノが代表)、里桜(八重~半八重桜)となります。里桜=八重桜と分類している場合もあるそうです。ちなみに私たちが一般的に目にしている桜は上記にもありますソメイヨシノという種類で、日本に植えられている桜の中で圧倒的に数が多いそうです。私たちが普段「お花見」と称して集まる桜の木は、大体がこのソメイヨシノだと考えてよいでしょう。驚くことに、日本に点在する桜の約八割がこのソメイヨシノだそうです。そのソメイヨシノですが種子では増えないため、繁殖方法は接木と呼ばれる方法になります。つまり、今私たちが目にしている桜はほとんどがクローンと考えていいということです。
 桜の語源は諸説あるようですがその一つに、古事記に登場する「木花開耶姫」(このはなさくやひめ)のさくやが転じたものという説があります。木花開耶姫は古事記、日本書紀に登場する女神で、木の花(主に桜)が咲くように美しい女性の姿だと言われています。
 また、さくらの「さ」は田神(さがみ)という穀霊(穀物の霊)を表す古語で「くら」は神霊が鎮座する場所(上座)を意味し、この二つを併せた「さ+くら」で、穀霊の集まる依代(よりしろ)を表しているという説もあります。田植え前に豊作を祈願して行われた神事が、花見の起源ともいわれているようですね。この二つから、日本人にとって桜はただ美しいだけではなく、神様と結びつけることが出来る神聖なものだと考えられていたことも分かりますね。

 では最後に、桜を題材にした和歌をご紹介します。古今和歌集に収録されている在原業平が歌った和歌です。

 

世の中に 絶えて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし

 

 意訳としては、世の中にまったく(美しさを保たず散ってしまう)桜がなければ、春は心穏やかに過ごせるのになぁ。といったところでしょう。桜は皆さんご存知のように、とても綺麗に咲き誇りますが、あっという間に散ってしまいます。いつ散ってしまうのだろうと心配になって心が休まらないくらいなら、いっそ桜が存在しなければ心は穏やかなのに。そんな無常を表した歌ですね。
 他にも桜が題材の和歌はたくさんあります。興味があったら是非調べてみてくださいね。

(コラム*カワセミ)

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