コラム

  1. ホーム
  2. コラム
  3. 秋を楽しむ

コラム

2012.09.20
秋を楽しむ



 夏の暑さも和らぎ、夜になれば虫の音も聞こえる秋となりました。
 秋は、さまざまな言葉を冠される季節ですが、みなさんは秋といえば何を思い浮かべますか?例えば、食欲の秋、スポーツの秋、読書や芸術など文化の秋など、挙げていればキリがないようにも思います。ちなみに、私の場合は文化寄りの秋を過ごしています。
 そもそも、秋というのはどのような季節なのでしょうか。まず、秋は実りが豊かになる季節です。夏の間に日の光と栄養を蓄えた作物が食べごろになるのも秋であれば、生き物が冬を越えるために栄養を蓄えるのも秋です。食べ物が美味しいため食欲も増し、「食欲の秋」という言葉も多用されるのでしょう。また、秋の夜長というように、秋は夜の時間が長く、虫の音なども相まって情緒を感じさせます。感性が研ぎ澄まされ、芸術や読書などに関心を寄せる人も増えるのではないでしょうか。更に気候をみても過ごしやすく、長時間運動をしていても夏と違い熱中症などにはなりにくいので、運動に適していると言えます。
 四季にはそれぞれ長所短所がありますが、私含め私の周りでは、秋は過ごしやすいからという理由で一番好きな季節に秋を挙げる人が多いような気がします。

 

 さて、秋について書かせていただきましたが、先述のとおり私は今年も文化の秋になりそうです。秋を題材にした和歌なども沢山ありますので、ここで一首秋の和歌を紹介したいと思います。

秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の かげのさやけさ
(意:秋風に吹かれてたなびいている雲の切れ間から漏れてくる月の光は、なんと澄み切って清らかなことだろうか)

 新古今集に収められている左京大夫顕輔(さきょうのだいぶあきすけ)の和歌です。小倉百人一首にも選ばれている有名な歌ですので、ご存知の方もいるかもしれませんね。

 秋の空は空気が澄んでいて空も高く、星も少ないのでより月の美しい光が映える様が詠われているように感じます。ただ月が綺麗だというだけではなく、薄くたなびく雲と月のコントラストも想像すれば情調深く美しいですよね。ちなみに、『かげ』という古語が現代では逆の意である光を表すというのも、私が好ましく思うポイントです。

 イー・キャンパスの2012年9月分のイラストもお月見の風景が描かれています。日本は本来「あはれ」の文化なので、皆さんの根底にもそのような文化を楽しむ心があることでしょう。たまには携帯やスマホ、パソコンから目を離し、空を眺めてみてはいかがでしょうか?

 天高く馬肥ゆる秋。
 今年は秋をより楽しめるように過ごしたいと思います。

(コラム*カワセミ)


HOME